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この記事を見る前に、まずは基本的なことを税理士試験に21歳で短期5科目合格した勉強方法や勉強時間などを大公開で解説しているので参考にご覧ください。
上記のページは1日100人、多いときだと1日1,000人ぐらいの方にご覧いただいています。ありがたいことに、「参考になりました!」という声を多数いただいています。
さて、本題に入ります。
本音を言えば、私はかつて、あまりに純粋無垢でした。
大手の専門学校の実績を信じて自分も合格を目指し、遊ぶ暇なくひたすら勉強をし続けました。
当時はまだ20歳程度の若い身であり、遊び盛んな頃でした。まわりがキャンパスライフを楽しんでおり、羨ましかったことを今も鮮明に覚えています。
その貴重な若い時間を犠牲に、ボールペンを2日で消費する勢いでひたすら勉強しました。
本当によくやったと思います。
しかし、通い続けて少しずつ専門学校に不安と不信を感じるようになりました。
そして焦りを感じるようになり、結果的に法人税法のみ1発では合格することができませんでした。
原因は、今思えば専門学校への過信。
この一言に尽きます。
不合格だった日は大泣きしましたし、つらくて眠れませんでした。今も鮮明に覚えています。
もう専門学校は信頼できない。自分で何とかして合格するんだ。
この反省に基づいて勉強法をまずは見直しました。
そして、独自の勉強のスタイルを1年間貫きとおし、念願の官報合格を果たしました。
このnoteはいわば、失敗した過去の自分へ向けての自戒でもあります。
専門学校の批判を含め、おおっぴらにいえない本音もぶちかましています。
そのため、本当に見たい方だけに公開するつもりでクローズにしました。
過去の自分がこのnoteを読んでいれば不合格にはならなかったと胸を張って言えます。
このnoteには税理士試験を1発で終わらせるためのノウハウが詰まっています。
その甲斐もあり、現在販売開始から2週間でたくさんの方にご購入いただいており、高評価をいただいています。
ぶっちゃけ5,000円以上の価値はあると思っていますので、今後10,000円に値上げする予定です。
1年間を棒に振りたくない、絶対に合格してやるんだ。
そう考えている方は私に会って焼肉を奢ったつもりで今すぐにご覧ください。
法人税法の不合格体験から言えること
わたしの税理士試験の受験経験は次の通りです。
1年目:簿記論〇、財務諸表論〇、消費税法〇
2年目:法人税法A、相続税法〇
3年目:法人税法〇 → 5科目合格(当時21歳)
人によっては、うらやましいストレート合格に思えるかもしれません。しかし、私としては2年で5科目合格するつもりで勉強していましたし、法人税法の模擬試験では常に上位に食い込んでいて、十分に合格できるレベルでした。
しかし、不合格でした。それはなぜでしょうか。
理由はいくつかあります。
①勉強時間が足りなかった(ただし、勉強につぎ込んだ時間は同期の中では多い部類だったと思います。1日中勉強していましたし、模擬試験でも常に上位にいました。)
②理論の解答を丸暗記でべた書きしたこと
特に、②が大きかったように思います。これは専門学校の模擬試験の採点方法を鵜呑みにしてしまった面があるからです。
専門学校の模擬試験の点数を気にしてはいけません。専門学校の模擬試験は、「講師が採点しやすい問題や配点」になっています。
講師が採点しやすいよう、専門学校の模擬試験では、理論問題の答えを条文丸写しにするような回答を求めています。
ただし、これを試験本番でもやってしまうと不合格になる確率が大幅に上がります。(私は大原とTACのダブルスクールでしたが、特に大原は顕著でした。本試験の解答速報でも理論べた書きの配点であればボーダーラインにはのっていましたが、そういった解答では合格は厳しいです)。
つまり、理論テキストや理論ドクターの丸写しの回答では不合格になる可能性が極めて高いということです。
当たり前ですよね。
お客さんから「〇〇が起こったのですが、✕✕について気を付けなければいけないことはありますか?」と聞かれた際に、「法人税法〇条では~~」と、条文をつらつら述べる人はいません。
「答えがわからなかったら、理論テキスト丸写しの回答をすれば部分点がもらえるから書け」
「理論テキストの丸写し回答を行え。ただし、書いた条文が違っていたら点数ゼロ」
「論理的回答をした部分について配点なし、理論テキスト丸写し部分についてのみ点数あり」
そんなバカな採点をするのは専門学校だけです。
簡潔に「△△なので、〇〇の取り扱いとなる」と述べれば十分に合格できる可能性はありますし、仮に答えが間違っていたとしても、論理的に回答を行っており、一定の根拠があれば部分点は入ると思います。条文丸写しをするとしても、それは後回しにすべきです。
わたしが消費税法・相続税法を受験したときも、時間が足りなかったので条文はあまり書いていませんでしたが合格しました。
そして、2度目の法人税法の受験時(合格したとき)も、条文についてはあまり触れず、「〇〇だから✕✕となる」という論理的回答を行いました。これが不合格にならないために絶対に必要です。
なお、大原と異なりTACの模擬試験は論理的回答を求めていることが多いです。もし、大原だけしか通っておらず、何年も合格できない方はTACなど他の予備校も通ってみると良いでしょう。
模擬試験だけでも受講できるので、一度はTACの模擬試験だけでも受講してみることをお勧めします。どんな問題が出題されるのか、どんな回答を求めているのか、予備校によって考え方が違います。
(本当はダメなので直接的な表現は避けますが)模擬試験を申し込むお金が無いなら仲間を集めてください。1人で出せなくても、5人もいれば数千円におさまるでしょう。
お金はかかりますが、それで1年を棒に振るよりよっぽどマシだと思います。
繰り返しとなりますが、専門学校の模擬試験の解答や配点は、あくまでも専門学校が採点しやすい形式にしているだけに過ぎません(特に大原生は注意)。受験生が落ちたら再度受講してくれるので、自社の売上になることも期待しているのかもしれませんが、その罠にかかってはいけません。
わたしは理論テキスト、計算テキストすべてのページを頭の中でイメージできるまで叩き込みました。そうすれば、「専門学校の模擬試験で」上位に食い込むことは簡単です。ただ、本番の試験では、必ずしも丸暗記の回答は求められていません。覚えたことをそのまま回答用紙に記載しない方が良いです。
求められていることについて論理的に回答するクセを身に着けることで、税理士試験に合格する確率は高くなり、専門家として働くうえでの基本的な思考も身に着くことでしょう。
余談1:実体験談ですが、講義は聞かなくても良いです
わたしは大原の専門課程に通っていましたが、講義はほぼ聞いていませんでした。
具体的に聞いていなかった部分としては簿記論、財務諸表論の後半と相続税法の3分の2、法人税法の2年目です。
どんなに良い教材があっても、教えるのが下手な人はどこにでもいます。もしテキストの読み上げしかしていない先生の講義なら、別に聞く必要はありません。
「人の話を聞かない人は成長しない」とよく言いますが、教える側のレベルが低かったら、いくら聞いても成長することはできません。
もし「この人はダメだな」「この学校はダメだな」と思ったら、自分が合格できると思うやり方でやればいいと思います。
余談2:テキストを何度も繰り返し読んで覚える、問題集を何度も解くのは有効
わたしは計算テキスト、理論テキストのすべてのページを頭の中でイメージできるレベルまで繰り返し読んで覚えましたし、問題集も同じものを10回は解いていました(自主勉強するだけなら計算過程の記入は時間の無駄なのでメモは最低限しか行わない)。
色々と手を出すのも確かに良いですが、テキスト、問題集に載っている問題をすべて解けるなら基本はどの科目も合格できます。それで上位10%に入ります。残り90%の人はそこまでやりませんから。
みんなができないことを覚える必要はなくて、みんなができるところ(つまりテキストに書いてあること)を時間内にミスなく解けることが大事です。
データは古いですが、平成9年~11年に、実際に税理士試験の試験委員(簿記論担当)を務めていらした八ツ尾先生の言葉を引用します。
税理士試験委員だった時、サンプリングとして二千人ぐらいの答案を事前に採点した。そこで、合格率を予測し、配点の調整をした。しかし、そのサンプリングを間違えると、大変なことになる。例えば、受験番号の若いところから選ぶと、全体の合格率は下がる。私の3年間はすべて10%を下回った。陳謝。
— 八ツ尾 順一 (@Junichi_Yatsuo) April 15, 2021
私が担当した税理士試験の答案の枚数は、半端でなかった。果てしない採点作業をしている中で、採点者を最も喜ばせる答案は「白紙の答案」である。この答案に出会うと、手を合わせながら、丁寧に「零点」とつける。逆に、適当な数字を書き、すべて誤っているケースは、怒りながらゼロと書き殴った。
— 八ツ尾 順一 (@Junichi_Yatsuo) April 15, 2021
私が受験生であった遠い昔のこと。高名な簿記の大先生が、自分で作った問題を時間内に解くことができなかったという、受験生にとって、笑うに笑えない話を聞いたことがあった。試験問題というものは、結局、競争試験で、他の受験生を見ながら、ひたすら走らなければならないと悟った。どう思いますか?
— 八ツ尾 順一 (@Junichi_Yatsuo) April 15, 2021
上記を読めばわかる通り、みんなができることを、時間内にミスなく解ければ基本は合格できます。
そして先ほど解説したように、本番で論理的に回答することだけ意識しておけば、不合格になる確率はさらにグッと下がります。
+α:過去問は見ておきましょう
上述したように、税理士試験で大切なのは論理的に回答することですが、それ以上に大事なのは、やはり勉強時間です。私は学生時代、朝から晩まで学校で講義を受け、その後、ほぼ一切遊ばずに勉強していました。それが良いか悪いかは考え方次第ですが、一生に一度ぐらいそんな期間があってもいいのではと思います(10年かけて合格するより、3年で合格した方がいいですよね)。
ただ、闇雲に勉強するのもどうかなという考えはあります。
何をすればいいのかというと、「過去問」を見てください。恐らく、専門学校では「過去問は見なくていい。専門学校のテキストや模擬試験は過去問を考慮して作成されているから」と言われます。ただ、実際の試験で問われた内容に触れることは、ゴールを見据えるために必要なことです。
ゴールを見ずに走っても、方向を間違えればいつまでたってもゴールにたどり着くことはできません。
3年分ぐらいは過去問を見て、自分だったらどういう回答をするかという観点を養っておくことは大事です。試験官も、問題を作成するうえでは過去の問題を少なからず参考にするはずです。同じ問題が出題されないにせよ、どういった回答をすれば合格できるだろうかという視点を持つために、過去問を見ておきましょう。
ひとりでも多くの方の税理士試験の合格を願っています。 以上
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