税理士になるには最短ルートで5年ほどかかります。税理士になるには税理士試験に合格することが一般的ですが、そのためには「日商簿記1級」などの受験資格が必要です。
しかし、実は税理士試験に合格すること以外にも税理士になる方法はあります。
この記事では、21歳で税理士試験に5科目合格した税理士の坂根が解説します。
ポイント
- 税理士になるには最短で5年が1つの目安
- 高卒でも税理士になれる
- 税理士になる方法は大きく3つ
- 税理士試験に合格する
- 弁護士、公認会計士になる
- 税務署に数十年勤務する
- とはいえ、税理士試験合格が最短ルート。ただし「日商簿記1級」など受験資格が必要
- 日商簿記1級や税理士試験を格安で勉強したいなら格安通信講座「スタディング」
関連記事:【税理士試験】格安通信講座スタディングの評判を21歳5科目合格税理士が解説
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税理士になるには
税理士になるには何年かかる?
5年が1つの目安です。
税理士試験に合格して税理士になるケースを考えると、最短で2年(受験に専念できる環境がある場合)、一般的には5年かかります。10年ぐらいかかる人も珍しくありません(日商簿記1級の合格など、税理士試験の受験資格がない場合には+1年ぐらいかかります)。
わたしは受験に専念できる環境で3年かかりましたが、それでもかなり早いと言われる部類です。9割の人が落ちる試験のため、本気で取り組まなければ合格できませんし、1年1科目合格できたとしても5年かかります。そのため、働きながらで5年かかるというのが1つの目安となります。
なお、税理士事務所等での勤務経験がない場合には、合格後に最低2年間、税理士事務所等での実務経験を経る必要があります。2年以上経過後に、所長税理士に勤務経験の証明をしてもらうことではじめて税理士登録が可能となります。
そのため、税理士になるには最短で5年ぐらいが1つの目安となります。
税理士になるための3つのルート
税理士になるためには大きく3つのルートがあります。
- 税理士試験に合格すること
- 弁護士、公認会計士になること
- 税務署に数十年勤務すること
税理士試験に合格すること
税理士試験に合格し、税理士事務所等に2年間勤務すると税理士になることができます。
これが一番王道の方法であり、最短ルートです。
税理士試験には11科目あり、そのうち、必須科目などありますが、5科目とれば税理士試験に合格したことになります(詳細:【税理士試験】おすすめの科目選択について税理士が解説)
1科目あたりの合格率は10%程度であり、難易度が高いです。また、試験が1年に1回しか行われませんので、受験に専念できる環境があっても最短で2回は受験が必要です。
ちなみに1年目に1発で5科目合格というのは、数十年以上前の税理士試験であればあり得たかもしれませんが、法改正を重ねて試験範囲が膨大になった今となっては現実的でないレベルになっています。
周りの受験生が1科目2科目に専念して勉強してくるなかでの合格率が10%ですので、東大法学部に1発合格するような頭脳の持ち主でない限りは、最短で2年、現実的には3~5年かかります。
弁護士、公認会計士試験になること
司法試験、つまりは弁護士などになるための試験か公認会計士試験に合格することでも税理士登録が可能です。
税法も法律のため、弁護士も扱うことはできますが、弁護士から税理士登録する方はほとんどいません。司法試験で税法についてほとんど学ばないだけでなく、畑違いだからです。
また、公認会計士と税理士はよく間違われるため、仕事内容が似ているように思われることが多いですが、別物です。
税理士は税法を扱う仕事ですが、公認会計士の仕事は会計監査がメイン、つまり上場企業などの決算書の適正性をチェックする仕事です。
そのため、公認会計士も実は畑違いなので、税理士登録する方はそんなに多くありません。
感覚として、全体の1割~2割ぐらいでしょうか。
監査業務は大企業相手のお仕事のため、監査法人勤務で行うことが通常です。つまり、サラリーマンに近いわけです。
そのため、監査業務をやめ、独立したいという方は税理士登録をする方がいます。ただ、税務はやはり勉強しないといけませんので、もし最初から税理士になりたいのであれば公認会計士を目指す必要は無いでしょう。
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税務署に数十年勤務すること
税務署に23年か28年以上勤務し、指定研修を修了すれば、税理士登録が可能です。
「国税OB」「税務署OB」と呼ばれる方々です。
税務署では税法について学ばないため、税理士として独立すると苦労する方も多いです。
税理士になりたくて税務署に23年間も勤務する人はそう多くないと思いますが、税務署側の考え方を知っているというのは強みになります。
もしまだ大学生であり、税務署の実態も把握しておきたいというのであれば、税理士試験等の勉強をしながら税務署に勤めてみるというのも選択肢としてアリです。
税理士試験の受験資格は必須?
税理士試験を受験するためには受験資格が必須であり、その条件は税理士法第5条に定めがあります。
受験資格を持っていなければ、簡単ではありませんが日商簿記検定1級の受験が近道です。合格すれば最悪税理士になれなかったとしても、税理士事務所はもちろん、経理部などへの転職は比較的簡単になるので、とっておいて損はありません。
ポイント
- 代表的な受験資格は日商簿記1級に合格すること
- 法律学部や経済学部の大学3年以上、税務署の勤務経験なども受験資格になる
- ただし、日商簿記1級の取得が税理士試験の簿記論・財務諸表論の試験範囲とほぼ被るため、もし受験資格があったとしても、日商簿記1級をとっておくとコスパが良い
関連記事:コスパ最高、簿記2級通信講座のおすすめは?税理士が解説
代表的な税理士試験の受験資格
代表的な税理士試験の受験資格は次のどちらかの試験に合格することです。
- 日商簿記検定1級(日本商工会議所主催簿記検定試験1級)
- 全経簿記上級(全国経理教育協会主催の簿記能力検定試験 上級)
最も代表的なのは日商簿記検定の1級に合格することです。
合格率10%の難関試験ですが、税理士試験の簿記論、財務諸表論の登竜門として受験しておくと良いでしょう。
※改正により、受験要件が緩和されるようですが、税理士試験合格よりコスパが良いので日商簿記検定の1級はとっておくと良いでしょう。
税理士試験の受験資格一覧
税理士試験の受験資格は数多くあり、次の4区分が設けられています。
- 学識
- 資格
- 職歴
- 認定
これらのいずれかを満たせば税理士試験を受験することができます。国税庁の受験資格表にまとめられていますのでこちらを参考にすると良いでしょう。
受験資格 | ||
---|---|---|
学識 | 大学、短大又は高等専門学校を卒業した者で、法律学又は経済学に属する科目を1科目以上履修した者 | |
大学3年次以上の学生で法律学又は経済学に属する科目を含め62単位以上を取得した者 | ||
専修学校の専門課程(修業年限が2年以上かつ課程の修了に必要な総授業時数が1,700時間以上に限る。)を修了した者等で、法律学又は経済学に属する科目を1科目以上履修した者 | ||
司法試験に合格した者 | ||
旧司法試験法の規定による司法試験の第二次試験又は旧司法試験の第二次試験に合格した者 | ||
公認会計士試験短答式試験合格者 (平成18年度以降の合格者に限る。) |
||
公認会計士試験短答式試験全科目免除者 | ||
資格 | 日本商工会議所主催簿記検定試験1級合格者 | |
公益社団法人全国経理教育協会主催簿記能力検定試験上級合格者(昭和58年度以降の合格者に限る。) | ||
会計士補 | ||
会計士補となる資格を有する者 | ||
職歴 | 右欄の事務又は業務に通算2年以上従事した者 | 弁理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士・不動産鑑定士の業務 |
法人又は事業を営む個人の会計に関する事務 | ||
税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助の事務 | ||
税務官公署における事務又はその他の官公署における国税若しくは地方税に関する事務 | ||
行政機関における会計検査等に関する事務 | ||
銀行等における貸付け等に関する事務 | ||
認定 | 国税審議会より受験資格に関して個別認定を受けた者(注6) |
税理士試験の受験資格をまだ持っていない場合、税理士試験の受験資格を得るための最短ルートは、日商簿記1級に合格することです。
たとえば大学生が税理士試験を受験する場合、大学3年次以上にならなければ受験資格を満たすことができませんが、大学1年生であっても日商簿記1級に合格すれば受験資格を得ることができます。
また、税理士補助業務に2年以上従事することでも受験資格を得ることができますが、2年間働きながら過ごすより、日商簿記1級をとってしまった方が早いです。
日商簿記1級は税理士試験の簿記論の登竜門ですから、まずは日商簿記1級に合格することが、税理士試験の受験資格を得るための最短ルートと言えます。
税理士になる最短ルートは税理士試験に合格することだけど...?
税理士登録は税理士試験等に合格してから2年たたないと登録はできません。ただ、税理士になれる状態にするには、公認会計士試験に合格するのが近道になることもあります。
税理士試験は科目合格制をとっており、通常、どんなに早くても2年はかかります。1年で合格するのは不可能に近いです。
しかし、公認会計士試験では、めちゃくちゃ勉強できる人だと1年で合格する猛者もいます。
税理士になりたいと決めているのであれば、毛色が違う公認会計士試験を受ける必要はありません。しかし、1年間、2年間だけめちゃくちゃ勉強できる環境があり、そこで結果を出さないといけないのであれば、受験資格が不要な公認会計士試験を選ぶという選択肢もあると思います。
オススメはしませんが。
税理士試験合格後、税理士になるための条件
税理士試験合格後、税理士になるためには事務所経験が2年間必要です。
いきなり税理士登録ができるわけではなく、修行が必要です。
関連記事:税理士事務所に入って地獄を見ないための賢い就職・転職方法
高卒から税理士になるには最短5年
高卒からでも税理士になることはできます(わたしも高卒です)。税理士になるには最短5年です。
高卒の場合には税理士試験の受験資格がありません。
そのため、次のステップを踏む必要があります。
- 日商簿記の1級もしくは全経簿記の上級を1年で合格する
- 簿記論、財務諸表論、消費税法、相続税法、法人税法など5科目を2年3年で合格する
- 税理士事務所で2年働く
これで最短5年、6年で税理士になることができます。税理士試験は高卒でも努力次第で合格できる試験です。頑張りましょう。
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大原やTACの6分の1で勉強を始められる、通信講座専門の「スタディング」。
ライバルより早く勉強を開始して差をつける、お申し込みはお早めに!
税理士になるまでの期間
税理士になるまでの期間は、目指し始めてから最短で4年か5年、10年かかる人も多いです。資格の情報サイト「資格広場」でも、「合格までの平均所要期間は10年とかなり長い」と述べられており、何ら違和感はありません(詳細:税理士資格の難易度ランキング!合格率や勉強時間、平均年収は?)
それは、税理士試験が年に1回しかない試験であり、1回に受験できる科目が2科目もしくは3科目が限度だからです。
1年目に3科目、2年目に2科目、そこから2年間税理士事務所に勤務したとしても税理士になるには4年かかります。
受験資格を持っていなかったらさらにかかります。
これから勉強を開始する方は下記の記事をご覧ください。税理士試験に1発合格するためのノウハウを公開しています。最短ルートを歩みましょう。
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