税理士試験

【税理士試験】消費税法の難易度や勉強時間は?半年1発合格税理士が解説

悩んでいる人
消費税法はどのぐらい勉強すれば合格できるのかな?難易度はどのぐらい?

消費税法は税理士試験の科目の中でも受験ボリュームが少ないため、合格に必要な勉強時間の目安は600時間~800時間ほどです。

決して簡単というわけではありませんが、法人税法や相続税法など他の税法科目と比べると合格しやすい科目です。

この記事では、消費税法に半年で1発合格した現役税理士の坂根が消費税法の試験について解説します。

ポイント

  • 消費税法の合格に必要な勉強時間の目安は600時間~800時間
  • 消費税法は複雑であり、正直むずかしい
  • 合格率は約10%、受験者数は多いが、簿記論・財務諸表論に合格している人が多いので簡単ではない

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【税理士試験】スタディングの評判は最悪?21歳5科目合格税理士が解説

税理士試験の消費税法はどんな試験?

税理士試験には11科目あり、そのうちの1つとして「消費税法」の科目があります。

消費税は普段身近な税金に見えますが、消費税を実際に国に納める会社や個人事業主の視点に立つと、かなり複雑です。

消費税法の特徴は次の通りです。

  • 消費税は個人事業主や法人が納める税金
  • 消費税は会計の収益や費用を10種類以上に区分したり、とても難しい

 

消費税は個人事業主や法人が納める税金

消費税は、個人事業主や法人が納める税金です。

事業者は、売上を計上したときに本体価格+消費税を預かり、仕入や外注費などの経費を支払ったときに本体価格+消費税を支払います。

この、売上計上時の消費税から経費計上時の消費税を差し引いた金額を国に納めます。

つまり、売上が330万円、仕入が110万円であれば、事業者は、消費税相当額30万円ー10万円の20万円を税務署に支払います。

 

消費税は会計の収益や費用を10種類以上に区分したり、とても難しい

消費税は、会計の収益や費用を、区分しなければなりません。

かなり複雑ですが、税理士として仕事をするのであれば勉強は必須です

たとえば、売上は次の5つに区分しなければなりません。

売上の区分 備考
課税売上 消費税がかかる売上(日本で行うサービス提供など)
免税売上 消費税がかかるけど免除される売上(商品の海外輸出など)
非課税売上 消費税がかからない非課税の売上(マンションの賃料収入など)
非課税資産の輸出等 非課税のうち、輸出取引等に該当する売上(外債の利子など)
対象外(不課税) 消費税の課税対象にならない売上(外国で行われた取引など)

また、費用(支払い)も同様に、次の2区分(課税仕入れとそれ以外)に区分しなければなりません。

仕入の区分 備考
課税仕入 消費税がかかる仕入(日本で商品を仕入れた場合など)
対象外(不課税、免税、非課税) 上記以外

そのうち、課税仕入はさらに、次の3区分が必要です。

課税仕入の区分 備考
課税対応仕入れ(課のみ) 課税売上に対応する課税仕入れ
非課税対応仕入れ(非のみ) 非課税売上に対応する課税仕入れ
上記以外(共通) 上記以外

さらに、最近では「特定課税仕入」と呼ばれる区分があります。

ほかにも「原則計算」「簡易課税」、消費税の納税義務があるか無いか等の判断も必要であり、消費税はかなり複雑でむずかしいです。

悩んでいる人
消費税なんて10%払うだけでしょ?

こんな風になめていると合格できません。

消費税は争いが起きやすい

上記で説明したように、消費税というのは非常に複雑な税金です。

そのため、少し判断を間違えただけで数百万円、数千万円の損失が出てしまうこともあります

そうなった場合、税理士と依頼者の関係がもともと良くなかった場合、訴訟にまで発展することがあります。

この訴訟の割合は、他の税目と比べて多いです。

簿記を勉強しても消費税までは勉強しませんので、簿記検定2級、1級を持っている経理部の方とやり取りしても、消費税に詳しい方はそれほど多くありません。

つまり、会社が自計化していてもミスが多いので気を付けなければいけないです。

言いたいことは、「消費税を知らずして税理士業務はできない。」ということです。

 

消費税法の出題範囲は?

消費税法の出題範囲は国税庁ホームページに次の通り公表されています。

「当該科目に係る法令に関する事項のほか、租税特別措置法、国税通則法など当該科目に関連する他の法令に定める関係事項を含む。」

消費税法、消費税法施行令、消費税法施行規則だけでなく、租税特別措置法、国税通則法 なども出題範囲に含まれており、勉強しなければならない範囲は多いです。

 

消費税法の合格率は?

図:国税庁 令和元年度(第69回)税理士試験結果表(科目別)

消費税法は、上から6つ目にあり、令和元年度の合格率が11.9%、平成30年度合格率が10.6%です。

消費税法の過去の合格率推移

消費税法の合格率
70回 (2020)令和2年度 12.5%
69回(2019)令和元年度 11.9%
68回(2018)平成30年度 10.6%
67回(2017)平成29年度 13.4%
66回(2016)平成28年度 13.0%
65回(2015)平成27年度 13.1%
64回(2014)平成26年度 10.3%
63回(2013)平成25年度 11.8%
62回(2012)平成24年度 12.4%
61回(2011)平成23年度 13.7%
60回(2010)平成22年度 12.3%
59回(2009)平成21年度 12.4%

消費税法の合格率は、毎年10%~13%程度で安定しています。

簿記論や財務諸表論と異なり、20%や30%の合格率になる年度もあるという甘い試験ではありませんので、しっかり勉強しましょう。

消費税法の難易度は?

消費税法の難易度は、税理士試験の中では中ぐらいです。

消費税法は理論50点、計算50点で100点満点の試験となっています。

表向きは60点で合格となっていますが、これは「6割とればいいなら楽勝」と言うわけではありません。

先程説明したように合格率は11.9%しかありません。

2時間の試験時間で解ききるのがむずかしい問題量ですし、理論は記述式の問題です。

税法科目の中では勉強ボリュームは少ないですが、それでも、簡単というほどのレベルではありません。

解ける問題はすべてミスなく解くレベル(ケアレスミスが1、2個許容されるイメージ)でないと合格は厳しいです。

参考に、受験生の声を集めてみました。

消費税法はむずかしいです。

合格するためにしっかり勉強しましょう。

消費税法の受験者層は?

消費税法の受験者層は、税理士試験の中では比較的レベルが高くありません。

簿記論、財務諸表論を突破してきている方が多いですが、それでも、最初に受験する税法科目として選ぶ方も多く、税理士試験の受験者の中ではレベルが比較的高くありません。

消費税法の受験者数は令和元年度は7,451人です。これは、法人税法の4,260人や相続税法の2,897人と比べると圧倒的に多いです。簿記論、財務諸表論の1万人前後に比べれば受験者の数は減りますが、税法科目の中では最も受験者が多い科目となっています。

そのため、消費税法の受験者層は税法科目の中ではレベルが高くありません。

消費税法の勉強時間の目安は?

消費税法の合格に必要な勉強時間は、600時間~800時間ほど見ておきましょう。

税理士試験の5科目合格に必要な勉強時間の目安を税理士が解説」で解説している通り、消費税法の合格に必要な勉強時間の目安は、大原やTACは300時間と公表しています。

ただ、これは理論暗記の時間が含まれていません。

また、計算に要する時間ももっと多く見ておいた方が良いと思います。

そうすると、2倍の600時間は最低でも確保しておくことをお勧めします。

税理士試験の5科目合格に必要な勉強時間の目安を税理士が解説」で、他の科目の合格に必要な勉強時間など公開していますので、税理士試験の受験をされている方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。

>>税理士試験の5科目合格に必要な勉強時間の目安を税理士が解説

消費税法の受験をお勧めする3つの理由

消費税法の受験をお勧めするのは主に次の3つの理由です。

  • みんなゼロからのスタート
  • 実務で必須
  • 試験範囲のボリュームが主要な税法科目ほど多くない

みんなゼロからのスタート

消費税法は、みんな知識ゼロからのスタートで勉強をはじめます。なぜなら、学校教育で習うものではないからです。

また、消費税法は、簿記、会計の知識がそこまで必要ありません。

根底には簿記の知識も必要ですが、簿記1級や簿記論、財務諸表論で勝てなかった人相手でも、対等に戦うことができます。

消費税法の受験はみんなゼロからのスタートですので、ちゃんと勉強すれば上位で合格することができます。

実務で必須

消費税法の受験は実務(仕事)にも役立ちます。

会社や個人事業主であれば、消費税が絶対に関わります。

そして、税理士のお客さんは、ほとんどが会社か個人事業主です。

消費税法は酒税法との選択科目となっていますが、酒税法の知識を使う機会は、99%の税理士にとってありません。

そのため、消費税法を受験し、仕事で使う知識を学んでおきましょう。

試験範囲のボリュームが主要な税法科目ほど多くない

消費税法の試験範囲は、法人税法や所得税法、相続税法ほどボリュームが多くありません。

仕事で使う税法は、基本的には法人税法、所得税法、相続税法、そして消費税法がメインであり、どれも仕事では欠かせません。

ただし、法人税法と所得税法は基礎的な考え方が似通っているため、仕事を考えれば法人税法と相続税法、消費税法の受験を行っておくのが良いでしょう。

所得税法を受験するのももちろんアリですが、法人税法と考え方が似通っていることや、所得税法の試験ボリュームを考えると、所得税法より消費税法を受験した方が負担は軽いです。

消費税法の受験は実務とどう違う?

どの試験科目においても言えることですが、試験と実務は別物です。

ただ、別物と言っても基礎は大事です。

根本的な部分がわかっておらず、小手先の勉強だけしていてはシロウトの方と変わりません。

最近では自動記帳してくれるシステムなどありますが、精度はもちろん、消費税に関してはほんとにダメダメです。

そして、ダメなところをダメとわかるためには根本から理解しないといけません。

そのため、税理士になるのであれば消費税法の受験は必須です。

消費税法は独学で合格可能?

消費税法は独学での合格は厳しく、効率も良くないため、予備校を活用することをお勧めします。

税理士試験は年1回しか受けられません。独学で1年間を無駄に過ごすぐらいなら予備校に通うべきです。

いまは数万円でテキストに問題集、講義に模擬試験までついて数万円といった格安通信講座「スタディング」もあります。

お金が無いなら、このような通信講座を活用して、勉強できる環境を整えることが合格への近道です。

【税理士試験】スタディングの評判は最悪?21歳5科目合格税理士が解説

税理士試験に落ちないために知っておくべきこと

わたしは21歳で税理士試験に5科目合格しました。計3回の受験です。

「税理士試験の合格が21歳なんて早い!羨ましい!」そう思う方もいるでしょう。

このnoteは、2年で5科目合格を目指したものの、残念ながら法人税法に不合格になった経験(=3年で5科目合格となった経験)から、税理士試験に落ちないために知っておくべきことを本音で語っています。

本音を言えば無料で公開してもよいのですが、 専門学校に対する批判なども含んでおり、あまり公にしたくない内容と なっています。

そのため、税理士試験に合格したいと本気で思っている方限定で有料公開することとしました。

本気で一発合格を目指す方だけ、こちらをクリックしてご覧いただければ、税理士試験に合格するための秘訣がわかります。

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税理士 坂根 崇真

18歳で日商簿記1級、21歳で税理士試験に3年5科目合格した税理士。一般社団法人 全国第三者承継推進協会 理事、その他 株式会社の代表取締役。著書「相続実務のツボとコツがゼッタイにわかる本(出版社:秀和システム)」Yahoo!ブックスランキング1位、Amazonランキング2位。中の人は複数人で運営しています。

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